『実践Vim』でVimの思想を身につける
アスキー・メディアワークス
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何ヶ月か前にKindleでアスキー本のセールをやっていたことがあって、そのときに買ったのをやっと読み終えた。技術書を電子書籍で読むというのは、感覚の問題なんだけどどうも身が入らない。ドッグイヤー付けたりとか書き込んでみたりとか出来なかったり、あるいは満員電車の中とかでも手軽に読めすぎてしまって、腰を据えて勉強する感覚がなくなるからなのかなぁという気がしている。なお、これまでKindle読むのにはXPERIA Z1fを使っていたが、さすがにしんどくてiPad miniを買った模様。もちろん、他にも理由はあったけど。
自分はVimを使い始めて1年ちょいというところで、これまでVim本をきちんと読んだことはなかったのだが、読んでよかったと思う。
Vimの情報はネットにありふれすぎていて、素のVimから触り始める人ってあんまりいないような気がする。自分も最初からKaoriya版を使っていたし、使い始めてまもなくGitHubやQiitaから他人のvimrcを拝借してきて、NeoBundleでプラギン入れて使っていた。特にプラギンまわりが楽しすぎて、ほうほうVimはこんなことができるのかー!とwktkしながら1か月ぐらいはvimrc触りまくってたように思う。自分のGitHub見るとまーよくわかる。
でもこの本にも書いてある通り、まずは素の状態で試してみるべきなのだ、本来。Vimは最初からできることが豊富にある。テキストを扱う上で必要な操作がいくらでも揃っているので、まずはそれらを味わってみて、足りなければvimrcで味付けしていけばいい。そうじゃないとVimの設計思想というか、Vimによってテキストをどう扱うべきなのかという原則論が見えてこない。
本書はプラギンの話は皆無で、Vimが最初から備えている機能を中心に解説されている。.
を始めとした繰り返し操作を多用する考え方だとか、テキスト対Vimというありがちな考え方だけではなく、ファイル対Vimという考え方もしなくてはならないとか、学べることは本当に多かった。あまりに分量が多いので一気にすべてのことを実践できるわけではないが、これはと思ったとこから取り入れていきたい。おそらくVimはツールではなくて思想なのだ。親指シフトやHHKBなんかと同じように、最速でテキストを編集するための思想。もちろんここでいう「Vim」には「Emacs」も当てはまってくるのだろうけど。あと正規表現ちゃんと覚えなあかんなと思った。後半の検索、置換のあたりは当然ながら正規表現を使える前提の話が多くて、きちんと使えてない自分には少ししんどかった。